漢方×皮ふ科
皮膚は内臓の鏡、心の鏡、環境の鏡 という古くからの言葉があります。
なんらかの体や心、その方を取り巻く環境の変化が皮膚の状態を決めていくということです。
長く皮膚科医として皮膚の変化を見ていると、この言葉の持つ真実を思い知らされます。
内臓や心の状態を改善するのには漢方薬はとても役に立ちます。
東洋医学的な考え方も環境からの影響を小さくするのに役に立ちます。
全身の状態を観察し、気血水、五臓などのバランスを整えていくことが、皮膚の良い状態を保つのにとても役に立ちます。
例えば慢性の蕁麻疹の方で、抗アレルギー剤が手放せない方に、水毒を改善する漢方を併用して頂いたところ、抗アレルギー剤を飲み忘れても蕁麻疹が出なくなり、ついには、薬をやめることができた方がいらっしゃいます。
この例は体に過剰に水分がたまる、水分のバランスが悪いなど、が改善されたため、長年の蕁麻疹から解放されました。
今現れている病気だけを見るのではなく、なぜそうなってしまっているのか、体や心がバランスを崩しているのをどうすれば治せるのか考えていくことで、
完治を目指していけます。
美容×漢方
漢方薬というと、婦人科の病気や生活習慣病改善のイメージが強いかもしれません。
でもそれだけではありません。皮膚科の病気はもちろん、実は美肌やアンチエイジングにも効果的です。
漢方の出発点は不老不死にあるという説もあるのです。
「美」と「若さ」を手に入れたい
という発想から研究がなされていたようです。
美肌、アンチエイジングは得意分野です。
美肌というとどんな肌を思い浮かべるでしょうか?
潤いがあることはもちろん、なめらかで、張りや弾力があること、艶があって、血色がよいことも含まれますね。
皮膚は皮膚だけで存在していません。
皮膚は身体の中から血液が巡ってきて、酸素と栄養が与えられ元気になります。
怒っていたり、心配していたりすると、赤みが増したり青っぽくなったり、と美肌の条件から外れてしまいます。
全身を健康に保つ、皮膚に十分な栄養が行くように、血流をよくする、そして精神的な安定を得る、これらが美肌を作るために必要になってきます。
漢方薬には美肌になる処方がいろいろあります。
お一人お一人に合わせた漢方をとることで美肌やアンチエイジングを目指してみましょう。
皮ふ科×美容
他人から見ると気にならなくても、本人はとても気になる、ということありませんか?
私は子供のころ、顔にほくろが二つ並んでいるのが恥ずかしくてたまりませんでした。
いつも髪で隠していましたが、風が吹いたりするとまともに見えてしまいます。
母に言っても誰も気にしない!と一蹴されましたが気になってたまりませんでした。
当時ほくろを取るという発想は普通ありませんでしたから、諦めるしかなく、とても気にしながら過ごしていた記憶があります。
近年の美容医療技術の進歩は目覚ましいものがあります。
それにともなって、ものすごく高いお金をかけなくても、ある程度気軽に受けてもらえるようにもなってきています。
このシミがなかったらな、ここのイボが取れてくれるだけですっきりするのに、5歳でいいから若返りたい、などお気軽にご相談ください。
10万も20万もかけなくても、5万円程度で5年くらい若返るようなご提案も可能です。
皮膚科専門医の立場から、ご希望の治療に添えない場合があります。
たとえば、レーザーでホクロを取りたいと希望されても、きちんと手術で切除し、病理組織を確認した方が良いと思われる場合などです。
あらかじめご了承ください。