円形脱毛症
浜松市中央区(旧南区)の皮膚科 いがらし皮ふ科

円形脱毛症

円形脱毛症について

円形脱毛症とは頭部に円い脱毛部分が現れる疾患です。通常は1か所か2か所もしくは複数個所脱毛し自然に治ることが多いです。稀に頭全体に多発する全頭脱毛症になる場合もあります。

<種類>

・単発型の円形脱毛症・・・円形、楕円形の脱毛が1か所で発症します。
・多発型の円形脱毛症・・・2か所以上に円形、楕円形の脱毛が発症します。
・蛇行型の円形脱毛症・・・後頭部、側頭部、生え際に帯状の脱毛を発症します。
・全身型の円形脱毛症・・・多発性円形脱毛症が頭部全体に拡大し頭髪が全て抜けてしまう。
・汎発型の円形脱毛症・・・頭髪以外に、眉・ヒゲ・腕・脚など全身の毛が脱毛する難治性の症状。

<進行>

・円形脱毛症の発症期は直径2~3㎝の円形の形で脱毛が現れます。
・進行するにつれて脱毛患部の周辺の毛が抜けやすくなります。
・治癒が進むと新しい毛が生えてくる様子を確認できることが多いです。

円形脱毛症の原因

円形脱毛症の原因は詳しく分かっていませんが毛根の細胞が自分のリンパ球を攻撃することで発症すると考えられており、自己免疫に関する疾患やアトピー性皮膚炎と合併することもあるため、そのような疾患が円形脱毛症に関わっていると考えられています。

円形脱毛症の検査と診断

円形脱毛症は基本的に患部を視診、触診し医師が判断します。症状によっては血液検査や顕微鏡での検査を行うこともあります。

円形脱毛症の治療

円形脱毛症の治療は範囲が狭い場合は、経過観察し自然治癒を待ちます。
脱毛の範囲が広く治療をした方が良い場合は、以下の治療をします。
・塩化カルプロニウム液の概要で血流を良くすることで発毛を促します。
・ステロイド外用薬を用いて局所で起こった「本来起こる必要のない自己免疫反応」を抑えます。
・SADBE(局所免疫療法)により患部にかぶれを誘発することで発毛を促します。
※かぶれを起こすことによって、毛根を破壊すると言われるT細胞を皮膚の表面に集め、
毛根の破壊をさせないという考え方に基づいた治療方法です。
(2022年2月現在当院では行っていません)
・光線療法(紫外線療法)を用いて患部に紫外線を照射することで発毛を促します。
・症状によっては内服薬を使用します。

円形脱毛症の生活上での注意

頭髪が抜けやすい習慣を避けるようにしてください。
・ドライヤーの過剰に使用しないようにしてください。
・パーマやヘアカラーなど髪に負担がかかることは避けるようにしてください。
・髪を引っ張るような髪型は避けるようにし、発毛を促すことを習慣にしてください。
・栄養バランスが良い食事を摂るようにしてください。
・ストレスをため過ぎないようにしてください。
⇒適度に運動するように心がけてください。